TRD Vitzchallenge Rd.1 in 千葉
イベントレポート
昨年、最大で57台ものエントリー数を記録した大好評ラリーシリーズTRDヴィッツチャレンジ
快晴で暖かく過ごしやすい陽気の中、
今シーズンもTRDヴィッツチャレンジの幕が開けた!
2005年3月27日、TRDヴィッツチャレンジRd.1in千葉が開催された。 |
SS1,3,5 | ニホン・オートモービルカレッジ(NATS)の協力を受け、校内に設置されているNATSサーキットを使用。景観も良く整備も行き届いておりステージ後半にはロングストレートからのタイトな左ヘアピンが待ち構えるテクニカルコース。 |
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SS2,4 | 全日本ジムカーナ選手権が開催されることでも有名な浅間台スポーツランド。 高速区間とタイトコーナー区間を織り交ぜたバランスのとれた設定。 |
SS6,7 | ステージな前半部分の林道ライクな高速区間のあとダイナミックな走りが期待できるパイロン区間となっている。 |
キャリアのある選手はオープンクラス、
新たにモータースポーツに挑戦する選手はチャレンジクラス
再集結するベテラン、挑戦する新星、2クラス制になったとはいえ同じ土俵での戦いは大いに盛り上がりを見せた。
今回から導入された2クラス制によって、熟練の選手にも参加しやすく、これからモータースポーツにチャレンジしていく選手にとってもやりがいが出てきたようだ。
2クラスに分かれたとはいえどそこに隔たりは全く無く、ベテラン選手、若手選手が一丸となってステージを攻略していくアットホームな雰囲気は健在だ。さらにチャレンジクラスはクローズド競技ではなく、オープンクラスと共にJAF公認のシリーズ競技となる点も、選手のやる気をますます駆り立てているようだ。
チャレンジクラスの選手がオープンクラスの選手に挑戦していくという図式は、新たな評価を生み、今後の展開が非常に楽しみだという選手の声が笑顔とともに多く聞かれた。
実際、チャレンジクラス優勝の鈴木段/鈴木純子組はオープンクラスのタイムに当てはめても10位、しかもオープンクラス3位の選手と数秒の差という結果になっている。
SS1
まずはゼッケン1番前年度シリーズ2位のつちや/豊田組が51.2秒の好タイムをマーク。 続くゼッケン2番の岩波/楯岩組がロングストレートからのタイトな最終コーナーで、オーバースピードによるまさかのコースアウト。幸い車のダメージは軽く、すぐにコースに復帰したがベストタイムから10秒以上出遅れてしまう。 |
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チャレンジクラスでは1番手ゼッケン24番早津/吉田組が52.5秒、ゼッケン36番地元チームNATSの勅使河原/山口組が52.2秒とオープンクラスにせまる好タイムマークし順調なスタートを切った。 オープンクラスゼッケン18番叶内/茂田組が最終コーナーでコースアウト、グラベルゾーンからの脱出を試みたが完全にスタックしてしまい残念ながらリタイア。しかしエスケープゾーンが広く設計されたコースのおかげでその後の進行に支障は発生しなかった。 |
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SS2
つちや/豊田組がまさかの低迷、続く岩波/楯岩組もミスコースを喫してしまう中、SS1で脅威の速さを見せつけた野村/山村組が連続でベストタイムの58.3秒、斉藤/遠山組が2番時計と続き、なんとチャレンジクラスのゼッケン26番松岡/清水組が3番手タイムをマークして周囲を驚かせた。 SS1で好タイムをマークしていた早津/吉田組がコース中盤の大回りな360度コーナーでドライブシャフト破損、惜しまれるリタイアとなった。 |
SS3
舞台は再びNATSサーキット、SS2で大幅なロスを喫してしまったつちや/豊田組が1分15.6秒の好タイムをマーク、斉藤/遠山がこれをコンマ6秒上回りベストタイム。野村/山村組は一歩届かず1分15.2秒の2番手タイムで、連続ベストタイムを阻止されたかたちとなった。 続く4番手に岩城/大森組が入りペースを上げてきた。 チャレンジクラスではSS1で好タイムを出した勅使河原/山口組がクラスベスト総合8番手タイムをマークし速さをみせた。 クラス2番手タイムにはゼッケン26番松岡/清水組とゼッケン27番鈴木/鈴木組が同タイムをマーク。 |
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SS4
SS4はSS2のリピートコース。 各車軒並み1分を切る好タイムを出しタイムアップしている中、ベストタイムはまたも野村/山村組。不動の速さである。さらに共に独走を見せている斉藤/遠山組が2番時計、オープンクラスとしてはこの2台に割って入るのは難しい状況となる。 チャレンジクラスではSS2で総合7番手の好タイムをマークしたゼッケン52番金子/中田組が好タイムをマークしクラスベスト。ジムカーナ形式ステージでの強さを見せた。 |
SS5
戦いも中盤にさしかかり、本日最後のターマックステージ。 |
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SS6
ラリーの舞台は南下して、いよいよ待望のグラベルステージ、選手たちは暖かい日差しの中少し長めの休息、和気あいあいと昼食のお弁当をほおばる。 SS2で大幅にロスしてしまったゼッケン1番つちや/豊田組と、ようやくスピードを取り戻してきたゼッケン2番岩波/楯岩組の両組はグラベルをより得意としており、どこまで挽回できるかに期待がかかる。 後続の選手たちが見守る中、1号車つちや/豊田組がスタート。 直線区間へと突入して行く迫力のスピードに歓声が上がる。しかし、つちや選手は奥のコーナーでスピンを喫してしまい大幅なロスタイム。終盤のパイロン区間を誰よも迫力のある速さで駆け抜けただけにこのミスは惜しまれる。 チャレンジクラスでは入賞候補のゼッケン26番松岡/清水組がドライブシャフトを破損(リタイア)、ゼッケン25番鎌野/田所組がパイロンタッチをしてしまうなど、ラフなコンディションに苦戦気味の中、ゼッケン27番鈴木/鈴木組がまずまずのタイムを出しクラス優勝に大手。 |
SS7
SS6をそのままリピートするSS7、1本目を3秒以上も縮めるの好タイムをたたき出した岩波組が最後の最後でベストタイム。1台後の斉藤組のタイムを聞いた瞬間に車内から悲鳴のような歓声が上がり一矢報いたことをアピール。斉藤組はこの時点で総合トップ、ここまで僅かに上まっている野村組の走りに注目が集まるが僅かに及ばず総合2位、その差はなんと0.8秒差! チャレンジクラスではゼッケン27番鎌野/田所組が総合でも3番手のスペシャルタイムを出し、SS6のパイロンタッチを挽回する勢いでクラストップを狙う。しかしゼッケン27番鈴木/鈴木組も安定した走りで最後を締めくくりチャレンジクラス優勝を決めた。 今回のリタイアはスタックによるリタイアが1台、ドライブシャフト破損によるリタイアが3台となった。興味深い点はドライブシャフトの破損によるリタイアはチャレンジクラスの選手に集中したということで、やはり走らせ方の違い破損の原因になる可能性もありそうだ。 |
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表彰式
表彰式は春の日曜日の午後の和やかな雰囲気の中、NATS校内にある体育館で行われた。
表彰式が始まるまでの間、1日精一杯走りきった選手達が例年どおり、今日1日の走りを笑顔で語り合い、暫定結果が張り出されると歓声が沸き起りお互いの健闘を称えあっていた。また、毎回恒例の新参戦選手自己紹介では、選手が壇上に上がりきれないほどの人数で、このシリーズ盛況振りがうかがえる一幕となった。
チャレンジクラス表彰
安定した走りこそが結果に結びつく
32台のエントリーを集めたチャレンジクラスは10位までの選手が表彰された。 |
オープンクラス表彰
勝つためにはシリーズを通して参加する事が重要
23台のエントリーを集めたチャレンジクラスは6位までの選手が表彰された。 |