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Rd.1 in 千葉レポート

いよいよシーズン開幕! 仲間と!家族と!夫婦で!
5年目を迎えたシリーズは今年も大好評の51台エントリーでスタート!

2006年3月26日(日)「TRDヴィッツチャレンジRd.6 in 千葉」が開催された。 2002年にスタートした本シリーズは今年で5年目という節目を迎え、 装着するラリータイヤをダンロップ85-Rにワンメイク化するなど公平性をますます高めるレギュレーション改定を経て開幕戦を迎えたヴィッツチャレンジ。 多数の新規参戦者に加え、再びビッツチャレンジに挑戦してきた選手もおり、エントリーは51台と相変わらずの盛況ぶり、新旧入り交じった激戦が予想される。

今回も恒例の前日公式練習会が千葉第一コースにて本番さながらのレイアウトで行われ、参加した選手達は今回からワンメイクとなるラリータイヤ、ダンロップ85ーRの感触を入念にチェックしていた。 また、会場には多数のヴィッツチャレンジ出身のラリードライバーも訪れて、若手選手たちの助手席で熱心にドライビング指導を行っていた。 ヴィッツラリーカーの値段も手頃になってきて、新たな若手挑戦者が増えたヴィッツチャレンジ、 ベテラン選手から「ラリードライビング」を生で教えてもらえるということは、これからラリーに挑戦しようという彼らにとってはこの上ない経験になることだろう。 さらに、ラリー初心者を対象とした講習も行われ、本番に安心して挑めるよう熱心に講義を受けていた。

イベントデータ
主催 レインボーオートクラブ(RBAC)
開催日 2006年3月26日(日)
開催エリア 千葉県成田周辺
スタート会場 ニホンオートモービルカレッジ
サービスパーク ニホンオートモービルカレッジ
ゴール会場 ニホンオートモービルカレッジ
セクション数
SS本数 7本
SSトータル距離 約9km
総走行距離 150km
参加台数 51台(オープン21台、チャレンジ30台)
完走台数 49台
当日の取材媒体
株式会社芸文社  プレイドライブ

5月1日売

モータースポーツ誌
身体障害者モータースポーツ振興会  詳細不明 Webサイト

いよいよシーズンはじめの一歩!!

天候は早朝のレキの時点では昨夜半から降り始めた雨が続いていたが、スタート会場に選手たちが到着する頃には晴れ間が覗くほど回復していた。 会場では約5ヶ月ぶりに再集合した選手たちが小春日和の中、オフシーズン中にあった出来事や、今シーズンの展望を和気あいあいと語り合っていた。

また、初参戦する選手たちはオフシャルスポンサーステッカーの貼り方などを常連選手に教えてもらいながら「ステッカーを貼るだけで一日中楽しみたいなあ」と念入りにレイアウトを決め、車検の準備を進めていた。 ヴィッツチャレンジでは分からないことがあっても周りの常連選手達が即座に協力してしてくれるのでとても安心だ。

SS1

SS1・SS4・SS7は昨年好評だったNATS校舎内に設置されている試験コースを利用したミニサーキットのSS。 SSのすぐ横には生徒たちが制作したカスタムカーが展示してあり、エアロパーツなどの完成度の高さにエントラントも目を奪われていた。 コンディションは早朝まで降り続いた雨の影響で、SS1スタートの時点で路面は完全ウェット。 滑りやすい状況に各選手慎重にスタートをきった。

SSベストタイムは昨年オープンシリーズ2位のゼッケン1番の野村/森脇組。舗装では毎回好タイムを出してきた選手だけにさすがといえるだろう。2番手にはやはりターマックに強い佐々木/飯泉組。ウェットな路面であっても舗装が得意な選手がタイムの出し方を知っていると言ったところだろう。

チャレンジでは、オープンクラスに堂々と割って入るタイムを出したみつなり/蟹江組がベスト。 つづいて、藤田/藤田組がこれもオープンクラスに割って入る好タイムでセカンドベスト。 3番手にはNATSの強力なバックアップを得ている勅使河原/宮下組が強さを見せた。 NATSスタッフも「彼には、マナーを考えてここのコースを事前に走行するようなことは絶対にさせないようにしてきましたが、とても良いタイムを出してくれたので地元としてはうれしいかぎりです。」と喜びを語った。全てのSSの合計で勝敗が決まるのがラリーだが一つ一つのSSにそれぞれのドラマがあるというのもラリーの魅力と言えるだろう。

SS2

浅間台は全日本ジムカーナも開かれる名コースのため、ほとんどの選手がジムカーナを模したSSとなると予測していたが、実際には場内にある大きな未舗装駐車場を利用したグラベル版ジムカーナとなった。 路面は早朝の雨のため生憎のマッドコンディション。加えてパイロンで構成された複雑なコースが選手たちを翻弄した。

浅間台のジムカーナコースで行われていたジムカーナ競技会の関係者も見守る中、SSベストタイムを出したのはジムカーナ全日本チャンプでもある斉藤/伏谷組。しかもクラス2番手の野村/森脇組に5秒以上の大差をつける好タイム。

チャレンジではみつなり/蟹江組がなんとオープン斉藤/伏谷組に続く好タイムを出しクラスベスト、会場を沸かせた。 クラス2番手には女性ペアである毛受/羽澄組が総合4番手の好タイムで大健闘した。

SS3

舞台を再びNATSに移してのSS3は、SS1の時点よりもだいぶ路面が乾きつつあり、SS1で押さえたペースをどこまでアップできるかが好タイムにつながる鍵となりそうだ。

オープンベストはSS1に続いて再び野村/森脇組でこのステージとの相性の良さを見せた。2番時計には、強豪つちや/内田組が飛び込み気をはいた。 そして昨年のチャレンジクラスチャンプで今年オープンクラスにステップアップしてきた鎌野/楯岩組が3番手となる好タイムをたたき出し存在をアピールした。

チャレンジクラスではガレージG4の高岡/神崎組が先輩選手を出し抜いての総合5番手というスペシャルタイムで喜びのクラスベストを飾った。

SS4

SS2のリピートとなるステージだが、先ほどよりもだいぶ路面が乾いてきておりかなりのタイムアップが見込まれる。 さらにこのステージの後にサービスが控えていることから、各選手ともにタイヤの空気圧を最大限に低くし、マッドコンディションに備えていた。

予想通り各選手平均で8秒近くタイムを縮めるなか、自身も5秒近いタイムアップした斉藤/伏谷組が再びオープンベスト。2番手には7秒ものタイムアップをはたした野村/森脇組。

チャレンジではSS2につづいてみつなり/蟹江組がクラストップタイムをたたき出したにもかかわらず痛恨のパイロンタッチ判定。僅差で続いた毛受/羽澄組が初のクラスベストタイムを勝ち取った。

リグループ

ラリーの舞台は東関道を経て大きく南下、オートランド千葉第1コースへと舞台を移して、SS5、6と連続して行われることになる。SS5の前にはリグループ区間(※)が用意されており、その空き時間を利用して各選手腹ごしらえ。 お弁当を片手にコースが見渡せる土手の上に選手が集まりラリー談義に花を咲かせている様はまるでお花見のよう。 天気もよく笑顔と笑い声の絶えない、和やかな雰囲気が会場を包んだ。 (※大会の進行上に発生した出走順の入れ替えや時間を調整する区間。)

SS5

いよいよSS5のスタート! 昨年のコドライバーチャンプの遠山選手と新たにコンビを組んだ岩波敏樹が本格的グラベルコースで本領発揮、クラスベストをもぎ取った。さらに岩波と同タイムで加藤/柳沢組もクラスベスト。続いて一昨年のチャンプ室田/鈴木組がコンマ差で続いて3番時計、今回はなかなかペースが上がらない中、意地を見せた。

チャレンジでは若手である樺澤/小松組が総合6番手のスペシャルタイムで一番時計、同コンビはSS2においても総合5番手タイムを出しており今後が楽しみな存在だ。

SS6

連続SSのため路面が荒れてきているが、SS5では表面の浮き砂利が吐き出された状態で走った後続車の方がタイムが出てきていると言う情報もあり、各選手更なるペースアップを目指す。

オープンでは、チャレンジクラスからのステップアップ組である赤木/赤木組が堂々のステージベストを飾った。 2番時計にはやはり速い岩波/楯岩組がコンマ差で続き、さらに同タイムでステップアップ組の鎌野/楯岩組も滑り込み昨年のチャレンジクラス出身選手の好調さをアピールした。

チャレンジでは師匠であるオープン鷲尾/藤原組を超えるタイムをたたき出した鈴木/本間組が堂々のクラストップでガッツポーズ。2番手には他の競技会にも積極的に参加し好成績を残している富積/石川組が入る。

SS7

本日3度目の走行となるこのSSはNATS試験コース内特設ターマックSSとしては最長となる。チャレンジクラスの選手たちは先スタートのオープンクラス選手のライン取りを研究していた。

各選手それぞれの思いを込めてスタートした最終SS。ステージベストはまたしても鎌野/楯岩組、SS2での大幅ロスが響き順位こそ振るわないが走り自体は好調であることをアピールした。 2番手には元チャンプとドライバーチェンジをした鷲尾/藤原組がの実力を見せた。 SS前の時点で総合トップを斉藤/伏谷組と僅差で競っていた野村/森脇組が一か八かの大勝負に出たがまさかの失速。そのまま斉藤/伏谷組が初参戦初優勝を決めた。

チャレンジクラスでは各選手が、コース序盤の対とコーナーセクションで苦労する中、コンペチームの内田/館野組が好タイムでクラスベスト。 総合順位では、後半は若干伸び悩んだものの前半のリードを守りきったみつなり/蟹江組が堂々のクラス初優勝を飾った。

表彰式

オープンクラス

「今回は噂で聞いていたヴィッツチャレンジに初挑戦しましたが、とても和やかなムードの競技会で一日楽しめました。」 と全日本ジムカーナチャンプの斉藤/伏谷組が貫禄の初参戦初優勝を成し遂げた。

「昨年はコンペラリーチームの斉藤選手にシリーズチャンプを持って行かれましたが今回は違う斉藤選手にやられてしまいました。」と会場の笑いを誘った野村/森脇組が2位表彰台。

「今年はおやじ(昨年度チャンピオン斉藤幹男選手)がいないのでイケルゾ!と思ったがまたもや強い斉藤選手が出てきてしまった。でも次こそはがんばります。」と不屈の精神を見せた岩波/遠山組が3位入賞。

また4位入賞の加藤/柳沢組に続いて、5位に松岡/清水組、6位に赤木/赤木組が入賞。この2台はチャレンジクラスからのステップアップ組で今後の更なる飛躍が期待される一幕となった。


チャレンジクラス

「念願のチャレンジクラス初優勝を成し遂げることができてとてもうれしいです。」とオープンにも割り込む総合タイムをだしたみつなり/蟹江組が見事に優勝。

「今回初チャレンジでいきなり表彰台に立てて緊張しております。初参加で分からないことを周りの方が親切に教えて下さって助かりました。」と夫婦で参加の志村/志村組がうれしい2位表彰台。

「オフシーズン中、岩波選手のアドバイスを受けて練習してきた成果がでたと思います。(毛受選手)/今回が初めてのモータースポーツでしたが周りの選手やドライバーに助けられてゴール出来たことがうれしいです。次はしっかりサポートしたいです。(羽澄選手)」と女性コンビが3位表彰台をゲットした。