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RSの迫力の走りに、心地よいNAエンジンサウンドが響き渡り、
走りを観戦したギャラリー、エントラントから笑顔があふれた!!

大型ゴールデンウィーク序盤の2007年4月29日、久々の快晴で暖かく過ごしやすい陽気の中、スタート会場となる「ネッツトヨタ群馬高崎おおやぎ店」には51台のヴィッツが再び集結し、TRDヴィッツチャレンジRd.2in群馬が開催された。
常々思うことではあるが、今回のように設備の整った施設からのスタートは、参加者にとって快適で気分がいいものである。

オープニングステージとなる関越スポーツランドで早朝のレッキを終えたエントラント達は、「ネッツトヨタ群馬高崎おおやぎ店」の店舗でのドライバーズブリーフィングに参加。 各スポンサーから用意されたミニ工具や、ストラップ、ヴィッツのチョロQなどの記念品を受け取り、リラックスした雰囲気で開会式が進む。

家族ぐるみで参加しているエントラントやサービス隊も多く、こういった細やかな配慮が参加者の緊張を和らげ、ヴィッツチャレンジ独特の和やかさを創り出しているようだ。

また、今回も初参加者を対象としたTCコントロール講習を行い、憧れのWRCと全く同じルール解説を実車を使用しながら分かりやすく説明した。

今回のスタートは高崎市内からということもあり、いつもに比べて一般のギャラリーの見送りがが多いようであったし、ネッツ群馬のスタッフの方々が鳴らす応援ホーンがスタートの雰囲気を一層明るくかもし出し、ヴィッツチャレンジin群馬の雰囲気を盛り上げていた。

イベントデータ
主催 コルサスポーツサークル(CORSA)
開催日 2007年4月29日(日)
開催エリア 群馬県内
スタート会場 ネッツトヨタ群馬高崎おおやぎ店
サービスパーク 本庄サーキット
ゴール会場 児玉町総合文化会館大会議室
セクション数
SS本数 8本
SSトータル距離 約9.5km
総走行距離 約55km
参加台数 51台 (クラス1:11台/クラス2:17台/クラス3:23台)
完走台数 49台(不出走0台)
当日の取材媒体
ザッカー 株式会社三栄書房 5月20日発売号 自動車雑誌
上毛新聞 上毛新聞社 4月23月発刊 新聞社
GTVニュース 群馬テレビ 4月29日放映 地方テレビ局

Rd.2ステージ概要

ネッツトヨタ群馬高崎おおやぎ店をスタートした競技車は、国道17号線の旧道をパレードするかのように通過し利根川を渡って関越スポーツランドのある吉井町に入る。

SS1/SS3 関越スポーツランド・カートコース

大型といえどもカート用ということで非常にタイトでテクニカルなコース。コーナーのバリエーションも多岐に渡り、グリップで行くか、ドリフトで流すか、コーナーによってアプローチをいかに使い分けるかが肝となるようだ。

SS2/SS4 関越スポーツランド・ジムカーナコース

長いストレート、高速ターン、タイトなテクニカルセクションと広いジムカーナコースを最大限に利用したステージ構成。昨年の当シリーズチャンプで2005年全日本ジムカーナチャンピオンでもある斉藤邦夫の走りに注目が集まった。

セクション移動(リエゾン区間)

関越スポーツランドから本庄サーキットまでの移動は約25kmであったが、天候に恵まれた絶好のドライブ!? 前半のセクションから後半への気持ちの切り替えも必要なところである。

SS5/SS7 本庄サーキット施設内特設グラベルコース

もともとは採石場であった本庄サーキットの広大な敷地を利用した、特設グラベルコース。しっかりとした地盤の上に少し大きめの粒の砂利で覆われているため、非常に滑りやすく、WRCのオーストラリアを彷彿とさせるベアリングロードといった趣のステージだ。

SS6/SS8 本庄サーキット

今回のメインデッシュとも言える、連続ヘアピンで構成された本庄サーキットをフルに使用したステージ。 ストップアンドゴーの連続の中でも進入と立ち上がりをいかにスムーズに、かつ理想のラインに乗せていけるかが勝負の分かれ目となるようだ。

いよいよスタート!

ネッツトヨタ群馬高崎おおやぎ店をスタートした競技車は、国道17号線をパレードするかのように通過し、利根川を渡ってSSステージとなる関越スポーツランドのある吉井町に入る。

SS1

SS1からSS4までは同じ敷地内でのステージとなるため、クラス2、クラス3の選手達がじっくりとNCP91(クラス1)の走りを見ることができ、迫力ある走りとエンジン音にSCP10との差を実感したようだ。

『選手達がヴィッツRS(NCP91)の運転に慣れてきたせいか、前回受けた少し重たいなという印象は今日は全くなく、ドリフト、グリップのアプローチも自在な感じがして(SCP10と比べて)ひとつ上の走りができそうだなと感じました。 何よりもAE86などのテンロクNAエンジンを思い起こさせるような軽快なエンジンサウンドが印象的でした。』とはクラス2の選手の弁。 1500RSの本格的な走りに感銘を受けた選手も多かったようだ。

クラス1

やはり速かったのは斉藤/佐藤組。ターマックを得意とする野村/森脇組も1秒差と若干差が開いたが2番手に続いた。

クラス2

前戦クラス優勝の鎌野/竹平組の好タイムをコンマ2秒上まってのベストは松岡/武田組。今回も僅差の争いが予想されるスタートとなった。

クラス3

最終コーナーでは好アングルのドリフトを決めるほどのアグレッシブな走りで周囲を驚かせ、なおかつクラス2にも十分届く好タイムを出してのクラスベストは本間/坂本組。2番手にはコンマ4秒差で中村/高木組が続いた。

SS2

クラス1

いよいよジムカーナステージ+NCP91ヴィッツ+斉藤邦夫がスタート。 この組み合わせはヴィッツチャレンジの関係者でなくとも興味があるところだろう。タイムは同じようにスムースかつアグレッシブに走りきった野村/森脇組に1.2秒もの大差を付けての42秒8。以外に早く車の向きを変えたり車速を思い切り落としていたり、細かいポイントで少しずつラインが違っていたりとやはりジムカーナの経験値の差が出た結果のタイム差といえるのだろう。3番手にはARTAオートバックスヴィッツ増川/成瀬組が僅差で続いた。

クラス2

SS1に引き続き松岡/武田組がベストかと思われたが、なんとチャレンジクラスからのステップアップ組である内田/足立組がクラス1のトップ陣に割り込むタイムをたたき出し一冬の間の成長を披露した。

クラス3

SS1で2番手タイムの中村/高木組がベストタイム、本間/坂本組とタイムを分け合う形となった。 ところでそれぞれのコドライバー坂本選手と高木選手は共に当シリーズ出身で上級ラリーシリーズで活躍するラリーストであり、その二人のアドバイスが今回は生きてきているようだ。

SS3

クラス1

SS1のリピートステージであるSS3は、先ほどよりも明らかにコーナーへの進入スピードが上がり、グリップで抜けるコーナーはピタリとラインに食いつき、かと思えば次のコーナーでは手前からのブレーキングドリフトをキッチリと切り返す鮮やかなテクニックを見せつけた斉藤/佐藤組が再びベスト。 斉藤選手のペースに着いて行っている野村/森脇組も果敢に攻めてベストを目指すが惜しくもタイムダウン。それでもセカンドタイムで難所を切り抜けた。

クラス2

オーバーオールでも3番手タイムを絞り出した松岡/武田組が、SCP10の存在を示しクラスベスト。 中村/今井組がコンマ4秒差でセカンドタイム。

クラス3

狭いコースのために思っているよりも深くハンドルを切ってしまいがちなこのコース。そういったアドバイスがあったのかどうかは分からないが、大幅タイムアップで本間/坂本組がクラスベスト。2番時計にはWRCレプリカカラーが色鮮やかな小林/松浦組が入った。

SS4

クラス1

再びすばらしい走りを見せた斉藤/佐藤組に野村/森脇組、増川/成瀬組が続き、3SS連続でこのワンツースリーが続く形となった。このペースに着いてきていた岩波/松本組、みつなり/蟹江組が痛恨のミスコースで後退する中、ザッカーTRDドタバタヴィッツの山本/松沼組がコンスタントに好タイムを連発。4位争いで優位に立ったところで午前セクションを折り返す形となった。

クラス2

松岡/武田組、中村/今井組がベストタイムを分け合い、松岡組が地元の強さを見せ午前セクションを折り返した。

クラス3

前回クラス優勝の今田/今田組がペースを大幅にアップしてクラスベスト。続く2番手には目黒/目黒組が入り夫婦エントラントが強さを見せてきた。

SS5

ラリーの舞台は南に大きく移動して、今大会の目玉ステージである本庄サーキットへ。 好天の中、各選手はレキとサービスをこなし、お待ちかねのお昼ご飯。 朝早くからの競技にもかかわらず元気いっぱいの笑顔でお弁当を頬張り、良く冷えたお茶を飲み干す。 そんな和やかな雰囲気の中で地元選手にコース攻略を聞いたり、SS5のグラベル路面の様子を観察したりと、各選手、作戦造りに余念がない様子だ。

クラス1

本日最初となるグラベル路面。コースを覆い尽くす大きめの粒の砂利の掃除役となる先頭走行は不利かと思われた斉藤/佐藤組が2番手、野村/森脇組に4秒近くもの差を付け非常にスリッパリーな路面を見事に制した。3番手にはやはりグラベルに強い岩波/松本組が入り挽回を目指している。

クラス2

前回クラス2位の加藤/柳沢組がグラベルでの強さを見せベストタイム。2番時計には同タイムで鎌野/竹平組、小嵜/小嵜組。4番手には全日本選手でもある赤羽/新垣組が入り、グラベルでの強さが引き立つターマックとは違う展開を見せた。

クラス3

なんと細谷/工藤組がオーバーオールでも4番手となるスペシャルタイムをたたき出し堂々のクラスベスト。 ドラ+コドラ=約200とトラクション重視の鳥海/佐藤組が丁寧勝つ大胆な走りで重量苦も何のそので見事2番手タイム。 

SS6

クラス1

本日メインイベントである本庄サーキットを制したのはまたしても斉藤/佐藤組。しかし斉藤選手が地元の選手ということを考えれば、このロングSSで1.8秒差で続く野村/森脇組も決してペースが悪いわけではない。さらに岩波/松本組が3番手に入りターマックでの強さも見せ、午前の失敗を見事に埋めてきた。 また、これだけの高速ステージとなるとやはりNCP91が一歩抜きん出る速さを示し、ポテンシャルの高さをうかがわせていた。

クラス2

なんと2番手タイムに3.5秒もの差をつけた松岡/武田組が地元ならではの素晴らしい走りを披露した。 2番手には地区戦のラリードライバーでもあるベテラン田島/千早組がさすがの走りで高速ステージで地元にせまる好タイムをたたき出した。 さらに、ここまでのどの路面でもコンスタントにトップ3に次ぐタイムを刻んできた赤木/赤木組がクラス1の増川/成瀬組同様、表彰台争いに絡んできている。

クラス3

藤田/藤田組がクラス2のトップ陣に迫る好タイムでクラス3ベストタイムを制した。今回は夫婦パワーが強さを見せつけているようだ。

SS7

クラス1

どの選手も手を焼いているスリッパリーなステージでさらにタイムアップしてのベストはやはり斉藤/佐藤組。抑えるところは速度をしっかり抑えトラクションを有効に使う走りはジムカーナでもグラベルでも同じ原理のようだ。同じくキッチリとした走りを見せる岩波/松本組が2番手、野村/森脇組が3番手、増川/成瀬組が4番手タイムを獲得。 岩波選手は粘り強い走りで朝のペナルティをすっかり挽回してきた。

クラス2

SS2に続き内田/足立組が再びクラスベスト!冬の間氷上で修行をしていたというその成果がこのスリッパリーな路面で発揮されたようだ。今後の成長が楽しみな選手である。

クラス3

本日、当クラス6人目のSSベストを飾ったのは行武/角野組。クラス3は誰もがSSを狙える機会があり、ベストを目指して走ることで各選手成長していっているようだ。これもまたワンメイクであるヴィッツチャレンジの醍醐味と言ってよいだろう。

SS8

泣いても笑っても本日最後のSS。 各選手ともに力を出し切って走りたいところだが、残念ながら競技時間の都合により、やむなくSS8は半分の距離に変更された。それでもコンマ差で争っている選手達の目つきは真剣そのもので、勝利を目指してスタートラインに向かって行く。

クラス1

斉藤/佐藤組が全てのSSを制する快挙で今季2勝目を飾る。最後まで斉藤のペースに食らいついた野村/森脇組が2位表彰台を獲得。 各ステージでトップ3に次ぐタイムを出し続けた増川/成瀬組がラリーストらしい活躍で3位表彰台。午前のペナルティを粘りの追い上げで挽回した岩波/松本組が僅かに表彰台に届かず4位入賞。クラス1ではベテランラリーストらしい戦いぶりが印象的であった。

クラス2

松岡/武田組が5本のSSを見事制し、うれしい地元優勝。トップ3のタイムを出し続け、最後には松岡組に見事に迫った加藤/柳沢組が前戦に引き続き2位表彰台。 前戦優勝の鎌野/竹平組は午後のセクションで若干のペースダウン。しかし粘り強さを見せ3位表彰台。トップ3に次ぐ好タイムを出し続けラリーストらしい強さを見せた赤木/赤木組が4位入賞。 見事に2度のベストをたたき出した内田/足立組が5位を獲得し成長を見せた。

クラス3

ヴィッツチャレンジ出身で全日本ラリーを経験してきた坂本選手をコドライバーに乗せた本間/坂本組が思い切りの良いアグレッシブな走りで見事クラス優勝。今後の成長に期待がかかる。中村/高木組が2位表彰台。夫婦パワーを発揮した今田/今田組が3位表彰台。シリーズポイントでトップに立った。

表彰式

クラス1
優勝 斉藤 邦夫/佐藤 良憲
2位 野村 長/森脇 克也
3位 増川 智/成瀬 克巳
4位 岩波 敏樹/松本 恵美加
5位 河野 和彦/松村 孝也
6位 松木 秀樹/桜井 克之

「今回は新型RSのポテンシャルを発揮できたと思っています。(優勝Dr.斎藤選手)」 「前回思わぬミスで取り逃がしたが、今回は入賞できてよかった。(2位Dr.野村選手)」

クラス2
優勝 松岡 淳/武田 宏一
2位 加藤 剛/柳沢 清人
3位 鎌野 賢志/竹平 素信
4位 赤木 攻/赤木 弥生
5位 内田 滋/足立 正明
6位 小嵜 治男/小嵜 和女

「最後は得意のステージが半分になってしまいタイム差を維持出来るか心配でした。(優勝Dr.松岡選手)」 「午後のセクションでは、鎌野の悪いところが出た。根性を叩き直して再び優勝を狙う。(3位Co-Dr.竹平選手)」 「憧れのベテランラリーストの足立選手に隣に乗ってもらえて、うれしかった。(5位Dr.内田選手)」

クラス3
優勝 本間 宇早美/坂本 岳
2位 中村 武司/高木 啓一郎
3位 今田 敬/今田 千鶴子
4位 行武 眞文/角野 友望
5位 鳥海 幸弘/佐藤 孝一
6位 小林 直広/松浦 一也

「3年目にしてやっと表彰台に上れました、オープンクラス出身のコドライバー高木君のアドバイスとお世話になったみなさんのおかげです。(2位Dr.中村選手)」 「今年はドライバーの助けになれるよう頑張りたい。(3位Co-Dr.今田選手)」

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